最後まで、たくさんの優しさをありがとうございました
2021.02.18
母が亡くなって3ヶ月が過ぎました。コロナ禍にもかかわらず、家族みんなで母を見送ることができ、私共のわがままをギリギリまで許してくださった病院スタッフの皆さまに心より感謝申し上げます。脳梗塞で救急病院から転院したのが12年前、働き者で頑張り屋の母がかなりの重傷でたぶん元には戻らない、いわゆる「寝たきり」になるという事実を受け入れるのにはかなり時間がかかりました。
けれど、いつもスタッフの皆さんが物言えぬ患者側に立って、私どもに適切なアドバイスをくださり、励まし導いてくれました。スタッフの明るく熱心に仕事をする姿を目にするだけでも元気が出ました。皆さん、患者家族の顔も名前もすぐ覚えて気さくに挨拶してくださったり、担当が変わっても母の様子を見に来てくれました。点滴だけになってもういよいよという時になっても、母がより快適に過ごせるようパジャマのリフォーム、アロママッサージ、ベッドごと移動しての音楽レクリエーションの参加、日向ぼっこ等を提案・実施してくださいました。亡くなる4時間前、スタッフの声掛けで母を囲んで家族写真を撮りました。和やかな笑顔の母の目から涙がすっと流れました。母に何かが伝わったのだと思いました。最後まで、たくさんの優しさをありがとうございました。
（2020年 ご退所・介護医療院）
