鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
マネジメントラダーとは、管理者が管理を実践していくために必要とされる能力を明文化したものです。当院では2021年度から、構成を6領域(目標管理、人間関係能力、看護と介護の質評価、倫理、人材育成・自己啓発組織連携)、レベルを4段階としてマネジメントラダーの運用を開始しました。年度末に管理実践報告書や評価表等を提出し、審査会でラダーレベルを決定します。
今年度の研修テーマは、6領域の中で自己評価が低い、あるいは苦手と感じている人が多かった「組織連携」と「目標管理」の2つとし、どちらかに参加してもらいます。今回の研修は「組織連携」。'スペシャルゲスト'として鈴木院長、木村リハ部長を迎え、社会と病院を取り巻く状況、秦野市(地域)の状況、今後当院が目指すこと、リーダーの在り方等々、そして私からは組織のこと、多職種連携で必要なワザ等をお伝えしました。ワークでは、副主任、係長、科長が会するグループで、「三喜会の理念達成のためにどのようにリーダーシップを発揮していくか」を話し合いました。
「自分たちに求められていることは何か?」とマネジメントラダーを意識した本質に迫る意見交換もあり、今日の研修が管理能力を高めていく一助になればと思います。'ぎゅうぎゅう'に詰め込みましたので(笑)、皆さんゆっくりお休みくださいね。
今年は秋になっても'夏日'が目立ち、市中では半そでの人も。かと思えば、インフルエンザやコロナは増加傾向。人が自然環境と上手につきあっていく方法を試されているように感じます。こんな状況で気づかずに冬を迎えそうなので、秋の日常を回想しました。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
当院で7人目になる「特定行為研修修了看護師」は、現在活躍中の先輩たちより習得する行為数が増えています。先日、その特定行為実践を見学する機会がありました。
特定行為は「PICC(ピック)挿入」。PICCとは、「末梢留置型中心静脈カテーテル」のことで、腕の静脈から挿入する中心静脈カテーテルです。他の中心静脈カテーテルと比べて比較的簡単に挿入でき、挿入後の感染のリスクが少ない、長期間にわたって使用できる等のメリットがあります。
すでに習得している看護師とペアを組み、医師も確認に来てくれました。はじめにエコーで血管を確認し、そして清潔操作でカテーテルを挿入していきます。高齢者は血管が細く、難しい事例も珍しくありません。そんな患者さんだからこそ、看護師が実施する意義は深いとあらためて感じる場面でした。これからも患者さんのために活躍してくれることを期待します。
看護部では一部の職員が秋に異動します。主な対象者は、新人として入職して1年半を迎えるクリニカルラダー教育レベル『フレッシャー』に位置する職員です。この異動の目的は、『これまで経験が少ない(あるいは経験していない)技術や知識を、機能の異なる病棟で習得すること』です。
そんなフレッシャーさんたちの上半期の教育研修テーマは「ケア実践」です。導入から始まり、実践道中その①、その②、そして集大成としての発表会がGOALになります。取り組む事例を決めたらICFに基づく情報整理、ケア計画立案、実施、評価、考察までまとめます。提出締め切り日が近づくと、例年みんなの顔が青ざめてきますが(汗)、その努力の成果は発表会で大いに発揮されています。
「意識レベル向上にむけての関り」、「望む自宅退院への看護~欲求段階に目を向けて~」、等々、聞いているだけで患者さんの様子やそれぞれの関りがイメージできたすばらしい発表会でした。事例発表を通してあらためて振り返った「大切にする看護観・介護観」を大事にしながら、異動先の病棟でさらに成長していってくださいね。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
当院では5月から11月までに使える「夏休」が4日あります。まとめてとってもよし、ばらばらにとってもよし、そこに年休をくっつけて「リフレッシュ休暇」にする職員も多くいます。ここ2-3年はコロナの影響で帰省や旅行は控えていましたが、コロナが5類になって初めての夏、今年は「みんな動いている」という印象です。そして、その恩恵を受けて(?)、いくつかのお土産を頂きました。
今回「豆知識」になったことは、「南部せんべい」にまつわることです。青森に帰省したお土産でしたが、パッケージには「岩手名物」と書かれている・・岩手市を中心とした「旧南部領」発祥のせんべいといことです。そして、両県のいずれかに、一戸(いちのへ)から九戸(くのへ)までがあると教わりました(「戸」は「〇〇地区」や「〇〇地方」という意味)。お土産を通じて知識を得られるなんて、「おいしい+賢くなる」の一石二鳥!みんなのそれぞれの思い出を想像しながら、おいしくありがたくいただきました。
鹿児島に帰省した加藤科長のお土産は
「かすたどん」。
青森に帰省した大友科長のお土産は
「オランダせんべい」。山形銘菓だけどね(笑)
青森に帰省した下田科長のお土産は
「南部せんべい」。
一戸(いちのへ)から九戸(くのへ)地方の豆知識も一緒にいただきました!
金沢の「烏骨鶏カステラ」、山梨の「桔梗屋信玄揚げ饅頭」等々。
看護部では「尊厳ある排泄ケアを推進する」ことを目的に、10年以上前に「看護部排泄ケア検討委員会」が立ち上がりました。それが院内の委員会に発展し、一昨年からは「排泄ケア委員会」を上部組織とする「排尿支援委員会」と「排便支援委員会」が活動を始めました。排尿支援員会では各種チェック表やマニュアルの作成、勉強会等を行い、排尿自立に向けたシステムを整えます。そして、個別の問題や困難事例に対しては、排尿ケアチームが介入します。
排尿ケアチームは、医師、研修を受けた看護師、看護師、理学療法士から構成され、尿道カテーテル留置に関連する尿路感染・合併症の予防と、抜けるカテーテルは早期に抜去しその人らしい排尿自立の方向に導いていくことを目的に活動しています。週に1回、組織横断的に院内をラウンドし、今年度は4月~8月末までに130件以上のラウンド実績があります。患者さんのADL向上、苦痛の除去、尿路感染の減少等々、多くの成果がみられており、これからもさらなる活躍が期待されます。
ラウンドでは、現場に行ってまずはチームで打ち合わせ。
そのあとに病棟看護師から状況の報告を受け、方向性をディスカッション。
そして実際に泌尿器科医師が診察し、アセスメント。
患者さんにとって最良と考える方法を選択します。