執筆 医療法人社団三喜会 理事長 鈴木 龍太
イラスト 星あかね
DNARとは -「DNAR」と「延命治療を選択しない」こととは違います。
病院や介護施設ではターミナルの患者(入所者)さんの方針を決める時に、DNARなので、「静かにお看取りをしましょう」とか「延命治療はしません」、「人工呼吸器は使いません」ということを聞くことがあります。DNARとはDo not attempt resuscitation を略した言葉で、日本救急医学会等からの提言(2024)では以下のように定義されています。
「DNARとは心臓が止まったときに、患者さんご本人が表明していた意思に沿って、心臓マッサージ(胸骨圧迫)などの心肺蘇生法を行わないことです。進行癌や老衰などの終末期にある方が病状から予想しうる心停止の際にDNAR指示があれば心肺蘇生を実施しないことができます。」

つまり、DNARはあくまでも心臓が止まった場合の対応であり、心臓が止まっていない段階で延命治療をしないということを決めた訳ではありません。心臓が止まっていない段階で、挿管や人工呼吸器を装着しないこと、輸液や昇圧剤等を使用しないことなどは、DNARには含まれませんので、別々に考えて、ACP(人生会議)を開いたり、本人や家族、代理人等に丁寧に聞き取りをして決めておきましょう。


著書紹介
はじめてのオムツ どこで最期を迎えるか(日本医学出版)
携帯やPC等で「延命治療」と検索すると、「医療法人三喜会」の記事として、私の書いた「延命治療って何ですか?」が最初のほうにリストされています。「どこでどのように最後を迎えるか」準備をしておかないと、いざというときに慌てます。終活に挑もうと思っていらっしゃる方、ご自身やご家族が「そろそろ介護施設入ったほうがいいかな」と思っている方々へ、これから迎える最期への覚悟と知っておいてほしいことを書いて本にしました。発行は日本医学出版です。ぜひ読んでください。
日本会介護医療院協会長
医療法人社団 三喜会 理事長
鶴巻温泉病院 名誉院長
横浜新緑総合病院 院長
鈴木 龍太
イラスト 星 あかね













